配当方針の変更で今期大幅増配予定。一時予想配当利回りは7%を超える高配当株化。そんな宮地エンジニアリングの特徴や将来性について考察していきます。
1908年創業、橋梁や鉄塔の建設に強みを持つ建設会社。2003年に宮地鐵工所、宮地建設工業(現宮地エンジニアリング)が統合し、持株会社化へ移行。
傘下に旧三菱重工業系のエンジニアリング会社、三菱重工鉄構エンジニアリング(現エム・エムブリッジ)を有するなど三菱重工業と関係性が深い。
売上比率の10%以上のシェアを誇る取引先は、西日本高速道路と国土交通省の2つです。公共インフラや高速道路が中心ですが、東京スカイツリーやエスコンフィールドなどの建設にも携わっています。
海外のインフラ建設にも携わっていますが、10%以下であることから数値は公表していません。主にアジア圏内での案件を受注しています。
新興国のインフラ建設などで需要ありそうですが、海外比率はあまり高くないです。今後海外比率が増えていくのか、個人的に気になっています。
今後も事業規模約7兆円の大規模更新工事は順調な発注が見込まれ、更には高難度ビッグプロジェクトの推進も見込まれており、足元では好調に業績が推移するとしています。24/3期の上半期は減益も、下半期で反発する見込み。
中長期的なROEの目標を10%としています。成長投資の一環として、M&A用の枠を設けるなど更なる成長に向けた投資にも一定額を使っていく予定。政策保有株式の削減も順次進めていく。
有利子負債は抱えておらず、流動比率も240%超えの高水準。自己資本比率も50%を超えており、財務は健全であることがわかります。
「配当政策の⾒直し」を発表しており、中期経営計画(2022〜2026年度)期間中の株主還元(配当政策)方針を変更。配当性向60%を⽬安に変更するとしており、大幅な増配になる見込みです。
収益性や財務など、競合比較では圧倒的な水準。売上の規模は川田テクノロジーの半分以下ですが、時価総額は宮地エンジニアリンググループの方が高く。唯一PBRも1倍を超えています。
年初来で日経平均を大きくアウトパフォーム。24/3期第1四半期のタイミングで増配および株式分割を発表したことにより、株価が急上昇しています。
2023年度補正予算にて「国土強靭化、防災・減災など国民の安全・安心を確保する」政策を予算に計上。老朽化した橋梁のメンテナンスなどの需要拡大が今後も見込めるのではないでしょうか。