棚卸代行サービスで国内断トツの地位を誇るエイジスですが、結論から言うと現時点ではおすすめしません。この記事ではその理由を3点私なりの観点でお伝えします。
※A〜Hの投資分類はこちらを参考にしてください。
イオンなどの小売業界向けに棚卸代行サービスを主力とし、その他店舗サポートやアジア圏での海外棚卸代行サービスを展開する企業。競合と呼ばれる競合がおらず、国内ダントツのシェアを誇ります。
国内で培った技術・ノウハウを活かし、海外(特にアジア)でも棚卸サービスを中心に展開。
一部顧客における棚卸実施回数の変更に伴う受注店舗数の減少および商品在庫数量の減少、料率の見直しなどの影響により減収。営業利益では、従業員の処遇改善による賃金の増加に加え、採用関連費用やエネルギー価格の高騰などによる経費の増加により減益。
受注店舗の減少は内製化が進んでいるため。代替手段がある事業だけに少し不安ですね。
人件費が上がってる分、一人あたりの生産性を上げるために、今まで外部に委託していた仕事を社内で完結させる動きが加速する?
圧倒的なシェアを誇ります。一方でここからの伸び代が少ないとも考えられます。
国内棚卸事業が頭打ち感が否めない中、他の事業でクロスセルして売上を伸ばしていきたい。一方で、リテイルサポート、海外棚卸事業ともに業績は一進一退。海外棚卸に至っては直近の3期は赤字の状況です。
一株配当は上昇傾向であり、減益でも減配していないことは好材料です。一方で配当性向も少し高くなっていることは気になります。
配当は安定ですが、業績上昇の期待値に対してやや配当利回りが物足りないというのが個人的な印象です。
保有株数に応じてキロ数の異なるお米券が贈呈されます。
年初来で日経平均を大きくアンダーパフォーム。今年に入って外需銘柄が好調な一方、内需中心のエイジスにはあまり人気が集まっていないことがわかります。
前述の通り、内製化が進むことや技術の進歩によって棚卸作業が不要になる可能性があります。具体的には、RFID・画像認識技術によってデジタル管理されることにより、事業に影響を与える可能性があることは中長期的なリスクと考えられます。
ユニクロとかではまさにこのような技術の採用が進んでいますね。
ただ、一部大手企業(ファーストリーテリングなど)を除くと、まだまだ従来型の棚卸が続くと考えられますので一気に需要がなくなることは考えにくいです。また、キャッシュが豊富な企業でもあるので成長投資にも期待したいです。