EV向け好調で過去最高益更新予想ながら、株式評価は低い菊水ホールディングス。資本政策次第で大化けの期待もある銘柄と考えていますが、今回はそんな菊水ホールディングスへの投資妙味を考察していきます。
※A〜Hの投資分類はこちらを参考にしてください。
菊水電子工業を中核子会社に据える持株会社。神奈川県横浜市に本社を構え、電子計測器、産業用電源装置を製造・販売する企業です。
電子計測器事業ではEV用バッテリーの耐電圧・絶縁試験抵抗試験器を展開。電源機器事業でも電子負荷装置などを手掛けています。
Aerospace(衛生システム評価用電源装置)Battery(Li-ion・全個体電池安全試験装置)CASE(EV用モーター評価用電源装置)Data server/ICT(サーバー評価用電源装置)の頭文字からなるABCDを注力市場と位置付けています。
米国、中国を中心に海外売上高が好調に推移。EV用バッテリーの耐電圧・絶縁試験抵抗試験機として電池関連市場並びにパワー半導体市場向けが好調。
好調な業績に相まってROE・EPS共に上昇傾向。中計では25/3期ROE目標を7.3%に設定していますが早々にクリア。自社株買いは近年行なっていません。
資本政策に積極的ではありませんが、逆に言うと伸び代がまだまだありますね。
有利子負債を抱えておらず無借金経営。いずれの水準もかなり高く、財務は健全です。
自社株買いなどに余剰資金回ることに期待したいですね。
株主重視の経営を基本とし、株主利益の増大に努めるとしています。ただ、具体的な目安などは示していません。
過去減配はありますが、大崩れのリスクは少なそう。
PER/PBRは全社比、競合比いずれも割安水準であると考えられます。好調な業績、財務も盤石ですが、株式市場では低評価。
資本政策次第で一気に風向きが変わる可能性はあると思います。
2023年2月にテレビ東京「知られざるガリバー〜エクセレントカンパニーファイル〜」で特集。その後から株価が大きく上昇しましたが、その後は一進一退の状況が続きます。
中国の売上比率が高く、現地法人を構えていることからも中国リスクは考慮しておく必要があります。