長年赤字続きで一時債務超過にも陥った倉元製作所ですが、2024年に入り株価が急騰。24/12期の黒字予想がサプライズであったことや、東北関連銘柄として注目が集まっていることが理由だと考えられます。
今回はそんな倉元製作所はどのような会社なのかを考察していきます。
宮城県栗原市に本社を構える、薄型テレビ用ガラス基板の開発・製造を主に事業を展開する企業。東証スタンダード市場に上場しています。
18/12期に債務超過となり、上場廃止に係る猶予期間入り銘柄に。2019年には事業再生ADRの申請を行なっています。
ガラス基板の加工で培った技術をもとに、23/12期より半導体加工事業をセグメント化し、本格的に事業を開始しています。
後述しますが、これが株価上昇に影響しています
日本国内での売上が90%以上を占めます。
国内液晶パネルメーカーの競争力減退に伴う受注減少などから、14/12期から10期連続営業赤字。24/12期は10年以上ぶりに営業黒字の予想となります。
19/12期の債務超過状態は脱したものの、有利子負債は200%超えで自己資本比率も低く、財務の健全性は未だ低い状態です。
直近では配当の実績はありません。
過去の業績が物語る通り、ここ数年は低調なパフォーマンスが続いていたものの、2024年以降に株価が急上昇。年初から3倍以上に株価が成長しています。
24/12期の業績予想が黒字化するとの見通しがサプライズとなったことから、2024年2月以降株価が大きく上昇。
半導体加工事業にも乗り出しており、SBIとPSMC(台湾)が共同で宮城に半導体工場を建設するとの報道から東北関連銘柄として注目が集まっていることも株価が反応している理由だと考えられます。
ただ、業績への寄与度は不透明であり、仕手株化してるとの見方も。マネーゲームの様相を呈しいるので初心者の参加は注意が必要です