2024年5月に株価急騰で一躍注目のメタプラネット。その理由は「ビットコイン」にありますが、今回はその背景やメタプラネットの詳細について考察していきます。
東京五反田のホテルロイヤルオーク五反田を運営する会社。かつては東南アジアでの宿泊業や飲食事業、音楽CD販売も行っていたが、現在は事業を縮小。現在はWeb3や投資事業での収益拡大を図っています。
事業の柱がなく、いろんな事業を転々としている感じですね
Web3やブロックチェーン、NFTなどの先端技術を活用した事業を展開する子会社を設立。ただ、システム開発に時間を要しており減損損失を計上するなど、収益貢献は不透明な状況です。
23/12末時点で売上貢献はホテル事業のみ。ただ、いずれも赤字の状況です
かつてはタイなど東南アジアでの宿泊業も営んでいましたが、現在は日本国内が100%となります。
コロナ禍での大赤字を計上後、回復傾向とはいえ未だに多額の100%を超える営業赤字を計上しています。
2022年はリース解約益等による特別利益によって最終黒字になっていますが、本業が赤字続きのため苦しい状況が続いています。
2021年には債務超過も2023年に大幅改善。有形固定資産の売却による収入があったことから大幅に財務状況が改善しています。
ただ、本業が安定していないうちは投資等による財務状況の変化に注意が必要です
配当の実績はありません。
収益力の向上・財務体質の改善を図りながら長期的かつ安定した配当を行うことを基本方針としています。ただ、直近10年は財務状況から無配が続いています。
2024/05/22を起点とする直近1年のパフォーマンスが上図の通り。業績の低迷と連動するように株価は20円前後の低調な相場が続いていましたが、2024年4月に一時株価上昇後、5月には再び株価が急騰しています。
この一連の株価上昇の要因はビットコインに起因しています。4月には同社がビットコインを十数億円分購入したことを発表。新株予約権の行使により調達した約9.35億円の資金ほとんどをビットコインの購入にあて、保管する予定だとしています。
足元ではビットコイン価格が急騰していることから、同社の株価にも反映していると考えられます