原発関連銘柄としても注目の岡野バルブ製造。直近ではストップ高を記録するなど、原発再稼働の機運が高まっていることにより株価が上昇している銘柄です。
今回は株価上昇の背景や、過去の業績などから岡野バルブ製造への投資妙味を考察していきます。
福岡県北九州市に本社を構える、大型プラント向けバルブの製造・販売・メンテナンスを行う企業。主に原子力発電所や火力発電所などの発電設備が主な向け先となります。
バルブ事業を主要な事業としており、その他の事業セグメントの事業性が乏しいため単一セグメントとなります。
海外比率は1割弱。今後海外向けを拡大していくとしています。
東日本大震災以降、主力の原子力発電所の稼働が無くなったことを受けて2010年台は業績が低迷。23/11期以降は原発回帰への動きが出てきたことにより増収増益となっています。
24/11期は原材料などの影響を受けるとしていますが、1Qは好決算を発表!詳しくは後述します。
企業価値向上策に関する言及は特に見当たりません。
有利子負債以上に手元の現金を有しており実質無借金経営となります。いずれの指標も安定しており、財務は問題ありません。
今後の事業展開に対応するための財務状況とのバランスを勘案しつつ、長期的視点に立ち安定的かつ継続的な配当を実施するとしています。
財務安定の割に株主還元は乏しく、配当目的の投資には不向きです。
直近1年は日経平均をアンダーパフォームする期間が長かったものの、23/11期での好調な決算の結果を受けて以降、株価は上昇傾向。その後、2024年4月には一時ストップ高になるなど株価が大きく上昇しています。
24/11期通期予想は前期比減益予想だったものの、第1四半期決算で好決算を出したことがストップ高の理由です。
売上高は前年同期比96.3%増で、営業利益に至っては上半期の計画を1Q時点で大きく超過していることで今後の上方修正に期待が集まっています。主に田原バイオマス発電所向けや、原子力発電所向けの部品が業績に寄与しています。
2024/04/08時点でPBRは依然0.6倍台と高くないですが、直近はマネーゲームの様相もあるだけに注意は必要です。