2023年後半から2024年前半にかけて株価急騰中。その主な理由は堅調な業績、麻生の買い増し、もしトラ銘柄としての期待感の3点です。今回はその具体的な理由や、今後の行方について解説していきます。
2008年設立、石炭の輸入業を行う住友グループの企業。住友石炭鉱業(現:住石マテリアルズ)が持株会社に移行するタイミングで新たに設立された企業となります。
比率が10%以下のため、詳細は公表していません。主にはオーストラリアなど海外からの輸入がメインとなります。
ロシア・ウクライナ情勢長期化の影響により、石炭市況が高騰。石炭販売価格が急騰したことにより23/3期は大幅増収となりました。
ROEを重視するという記載はありますが、具体策などへの言及は見当たらず。あまり積極的な姿勢は見れません。
HPやIR資料は周りと10年以上遅れてる感じです。
2010年代は前半から後半にかけて自己資本比率急上昇。有利子負債も少なくなっており、財務は問題ありません。
経営環境を勘案の上、安定的な配当を継続して行うことを基本としています。定量的な目安は特に示していません。
24/3期は記念配当含め、大幅増配に修正!これも株価上昇の一員に。
2023年後半から徐々に株価が上昇を続け、2024年3月に株価急騰。1年で10倍を大きく超える株価上昇で注目を集めています。仕手株ではないかという見方もあるので注意が必要です。
24/3期中間決算(2023年11月)において好業績による配当予想の増額を発表。主力の石炭販売自体は活況な前期から減少していますが、豪州ワンボ炭鉱からの受取配当金が増加したことにより、通期計画に対する進捗率が約94%と良かったことが起因しています。
これはそこまでインパクトは無く、どちらかというと②や特に③が今回のメイン。
年末にかけては医療関連・建設コンサルを手掛ける麻生が住石HDの株を買い増し。麻生の代表取締役会長は自民党麻生太郎副総裁の実弟であることから、住石HDがマル政銘柄との位置付けで個人投資家から大きく注目されたことで株価が急騰。
著名投資家井村氏が売却を続ける中、麻生の買い増しに様々な思惑が上がりました。
2024年3月には連日のストップ高。米トランプ大統領の再戦が現実味を帯びてきたことで、エネルギー政策の転換を図るのではとの思惑から、石炭関連株である住石HDへ資金が流入したと考えられます。
住石HDほどではありませんが、同業の日本コークス工業も大幅高となるなど業界全体で「もしトラ」銘柄として注目が集まっています。
ただ、これは短期的な需給によるもので本業が何か変わったわけではないので注意が必要です。
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