業績の低迷により株価も低迷中のユニチカですが、ここに来て一時ストップ高になるなど株価が急騰。その理由は次世代エネルギー向けの素材を開発したことによるものです。
では、そんなユニチカは投資対象としてどうなのか過去の業績などを振り返りながら考察していきます。
大阪に本社(東京にも本社あり)を構える繊維素材メーカー。祖業の繊維メーカーから世界有数のフィルム・樹脂・高機能資材製品を持つ非繊維素材中心の機能素材メーカーへ事業展開を図っています。
海外比率は2割強。東アジアを中心に欧米並びに南米などの地域で事業を展開しています。
フィルム事業において包装分野で東南アジアでの競争激化により販売価格が下落。原燃料高も影響し、24/3期は営業赤字予想に下方修正しています。
安価なメーカーが台頭してるとなると事業環境がかなり厳しいと考えられます。
EPSは右肩下がり。ROEも高い時期はありましたが不安定。2025年度に向けた中期経営計画を公表していますが、資本政策に関する言及はほぼありません。
有利子負債が多く、財務には懸念材料があります。
フリーキャッシュフローはずっと安定してましたが、23/3期は大きくマイナスに。
近年、配当の実績はありません。
業績の低迷もあり、直近1年は低パフォーマンス。好調な日経平均を尻目に下落傾向が続いていましたが、2024年4月初旬に一時ストップ高になるなど株価が大きく上昇しています。
ハイエンドロピー合金(5種類以上の元素が同程度含まれる主成分を持たない多元系合金)を合成する技術を開発したと発表。
次世代エネルギーの水素生成電極や燃料電池用触媒などの創出への期待から、株価が一時ストップ高になるなど大きく上昇しています。