コロナ禍から回復し、2023年度も過去最高益を更新予定のCDS。堅調な業績に加え、10期連続非減配、6期連続増配の安定配当銘柄でもあります。今回はそんなCDSに投資する上で知っておくべきリスクについて考察していきます。
※A〜Hの投資分類はこちらを参考にしてください。
自動車、情報機器、医療機器、工作機械等、幅広い分野向けに取扱説明書や仕様書、販促資料やデジタルコンテンツの制作などを行う企業。
工作機械のマニュアルを制作する技術出版物専業の会社として創業し、以後一貫して「ものづくり企業」のサポート企業として事業を展開しています。売上規模こそ100億円前後と小型株ではありますが、高い収益力を誇る優良企業です。
ドキュメンテーション事業からスタートしてますが、M&Aを通じながら拡大。現在では、その他二事業もドキュメンテーション事業と同等かそれ以上の収益源となっています。
製品を販売するときに付属する取扱説明書、サービス手順書等の各種マニュアルなど、お客様のニーズに合わせた制作物を多種多様に扱います。海外向けの翻訳も行い、多言語展開により製品の海外展開も支援しています。
自動車から航空機、医療機器や食品業界などの産業設備まで、FAロボットシステム開発と3D-CADによる設計支援の2つを主軸に「ものづくり」を支援。
製造業の企業に対して、製造の基盤となるITシステムの開発を総合的にサポート。自動車業界で培ってきた最先端の技術力と高品質なITスキル・ノウハウを活かします。
コロナ渦で落ち込んでますが、同等の水準まで回復。今期は過去最高益となる予想です。営業利益率で見ると、ドキュメンテーション事業が最も高く、次いでエンジニアリング事業、技術システムと続きます。
有利子負債以上に手元の現金を有しており、実質無借金経営となります。その他いずれの指標も安全水準であり、盤石の財務と言えます。
手元のキャッシュが成長投資に回るのか、株主還元に回るのか、使い道に注目したいです。
内部留保を確保しつつ、長期的な安定配当を維持することを方針としています。具体的な配当性向の目安などは示していません。
23/12期も増配を予想しており、6期連続増配となります。また、10年以上減配しておらず配当方針の通り、安定配当に期待ができる銘柄です。
コロナ禍でも増配、キャッシュも溜まってることから減配のリスクはかなり低そうです。
年初来マイナスパフォーマンスとなり、日経平均を大きくアンダーパフォームしています。特に大きな材料はありませんが、2023年は外需型企業に人気が集まった一方で、内需型のCDSはその恩恵を受けることができていません。
事業内容は多岐にわたるものの、取引先は大手への依存が大きい。売上全体に占める上位3社への依存度は36.2%と3分の1以上。うち、トップの三菱自動車が全体の27.6%を占めるなど、シェアが高いため注意が必要です。
特に技術システム事業では、三菱自動車との間で「ITアウトソーシングサービス契約」を締結しています。本契約では年間の基本的業務発注量が取り決められているが、更新の有無で大きく影響を受けると考えられます。とりわけ、激動の時代を迎えている自動車業界だけに、注視する必要があります。