【SUMCO】株価下落の理由は?期待の半導体関連銘柄も年初来安値更新の背景を考察
2024年はAIブームを筆頭に半導体関連銘柄が注目を集めてきた中、年初来マイナスパフォーマンスのSUMCO。半導体需要の回復に期待されていた2024年の業績回復が想定以上に遅れていることから株価大幅に下落していると考えられます。
今回はそんなSUMCOについて考察していきます。
- SUMCOへの投資判断に悩んでいる
- SUMCOの株価下落理由が知りたい
SUMCO 会社概要
半導体シリコンウエハメーカー
半導体シリコンウエハ専業メーカー。同業界最大手の信越化学に次いで世界2位。住友金属工業と三菱マテリアルの共同出資により1999年に設立され、主要取引先には韓国サムスン電子などが名を連ねます。
事業ポートフォリオ
SUMCOは半導体メーカー向けシリコンウエハの製造および販売を主体とした「高純度シリコン事業」の単一セグメントとなります。
ライバルの信越化学は多角的に事業を展開している一方で、SUMCOは高純度シリコン事業一本で勝負しているのが大きな違いです
海外比率
海外比率は約8割。上図の通り、台湾・中国を中心にアジア圏の比率が高く、欧州・米国など幅広い地域で事業を展開しています。
SUMCO 過去業績
売上/営業利益率
業績上昇/下落理由
車載・産機用途での顧客在庫調整が影響し、24/12期は業績が低迷。中間決算において経常利益は前期比57%減に終わるなど、出荷回復が想定よりも遅れています。
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
半導体向け一本で事業展開しているため、EPS/ROEともにアップダウンが激しくなっています。中期経営計画は公表しておらず、企業価値向上策に関しては言及が見当たりませんでした。
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:39.19%
- 有利子負債額:2242億円
- 現金等:1564億円
- 流動比率:231%
財務の健全性は?
自己資本比率、有利子負債比率など各指標いずれも及第点の水準と言え、特に財務の懸念点は見当たりません。
配当/配当性向
- 配当利回り:—%(
- PER:—倍
- PBR:0.88倍
- 株主優待制度:なし
株主還元方針/配当政策
各事業年度における利益水準、次期以降の見通しなどを総合的に勘案したうえで、柔軟かつ積極的な株主還元を実施していく方針としています。
業績とともに配当も不安定のため、安定した配当を目的とするには不向きな銘柄です
SUMCO 株価推移
直近パフォーマンス
2024/09/05までの年初来パフォーマンスは上図の通り。7月頃まではヨコヨコの展開が続いていましたが、8月以降に株価が一気に下落。一時は反発するも、再び下落に転じており年初来安値の低調なパフォーマンスが続いています。
株価下落理由
24/12期の半期決算にて、決算の内容が良くなかったことや7〜9月期の経常利益見通しが悪かったことで一時ストップ安になるなど、大幅に株価が下落しています。半導体需要の踊り場だった2023年に対して、2024年は回復を見込んでいたものの、想定以上に回復が遅れていることがネガティブ視されています。
大手証券会社が投資判断を格下げしたことや円高が進行していることも、同社にはマイナス材料に。ただ、PBRも1倍を割っており割安感も出てきているとも考えられます
SUMCO まとめ
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