【コロワイド】株価急落の理由は?人気優待株は割安なのかについて考察
人気株主優待のコロワイドですが、24/3期通期決算のタイミングや8月にかけて大幅に株価が下落。25/3期の見通しが悪かったことや、新株発行による将来的な株式の希薄化を懸念しての下落だと考えられます。
そんなコロワイドの株価下落の背景や、下落した今が割安なのかについて考察していきます。
- コロワイドへの投資判断に悩んでいる
- コロワイドの株価下落理由が知りたい
コロワイド 会社概要
大手外食チェーン
大手外食チェーングループ。居酒屋・焼肉・洋食・寿司・和食チェーンなどグループ総店舗数は2500を超える、巨大外食グループ。大戸屋やかっぱ寿司、牛角など有名ブランドをはじめ、多くのブランドを有しています。
事業ポートフォリオ
- レインズ:「牛角」「温野菜」「土間土間」「かまどか」等
- コロワイド:商品開発・生産・調達・製造・物流等マーチャンダイジング全般
- カッパ・クリエイト:「かっぱ寿司」等
- アトム:「ステーキ宮」「にぎりの徳兵衛」「カルビ大将」「寧々家」等
- 大戸屋:「大戸屋ごはん処」
積極的なM&Aで事業拡大を続けてきています
海外比率
北米やアジアに展開しており、海外比率は約13%。牛角や温野菜、大戸屋などのブランドを海外にも展開しています。
コロワイド 過去業績
売上/営業利益率
業績上昇/下落理由
店舗数純増による増収効果に加え、割引販促により客数も堅調に増加。子会社アトムの株主優待廃止によるコスト圧縮なども寄与し、24/3期は大幅増益となります。
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
営業利益同様、EPS/ROEも年によってバラツキが大きいです。また、中期経営計画は公表していません。
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:342.25%
- 有利子負債額:1552億円
- 現金等:463億円
- 流動比率:194%
財務の健全性は?
有利子負債比率は300%超と高く、自己資本比率も低いことから財務は懸念が残ります。
今回の株価下落はこの財務状況にも起因しています
配当/配当性向
- 配当利回り:0.27%
- PER:79.88倍
- PBR:5.52倍
- 株主優待制度:あり
株主還元方針/配当政策
長期的な事業成長と経営体質の強化の為に必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続していくことを基本方針としています。
24/3期に初めて配当を実施!ただ、配当利回りは低く、まだ実績も乏しいため配当目的の投資には不向き
株主優待
500株以上保有の株主に対し、コロワイドグループ店舗(一部のぞく)で利用できる優待ポイント(1万円相当)を年2回発行しています。詳しくは会社HPをご確認ください。
子会社のアトムが優待を改悪しましたが、今のところコロワイドは改悪の予定などはありません
コロワイド 株価推移
直近パフォーマンス
2024/08/21までの年初来パフォーマンスは上図の通り。年初から緩やかに下落が続いていましたが、その中で5月と8月に大きな下落。年初来でも大きくマイナスしていることが分かります。
株価下落理由
大幅下落の理由は以下の2つとなります。
- 通期決算における25/3期見通しを受けて(5月)
- 新株式発行と株式売出しによる希薄化や株式需給悪化を懸念(8月)
通期決算における25/3期見通しを受けて(5月)
24/3期は最終黒字に浮上したものの、25/3期は前期比30%減益となる見通しを発表。子会社のアトムが株主優待の改悪を発表して株価が大幅下落したことも相まって、この決算のタイミングで大幅に下落しています。
新株式発行と株式売出しによる希薄化や株式需給悪化を懸念(8月)
8/20には新株発行と株式売出しを実施すると発表。1株価値の希薄化や株式需給悪化が懸念されることから売りが広がっています。M&Aや借入金の返済に充当する予定としています。
ただ、いまだにPERは高く、株主優待プレミアムが付いてると言えます。仮に優待の改悪などがあった場合は大幅に調整する可能性も
コロワイド まとめ
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