【ダイキン工業】株価下落の理由は?過去最高益にも関わらず低迷している要因を考察
2023年6月には3万円近い株価をつけたものの、直近では大幅に株価下落のダイキン工業。8月頭の日経平均暴落に加え、25/3期1Q決算がコンセンサスを下回ったことが要因だと考えられます。
その背景や同社の背景について考察していきます。
- ダイキン工業への投資判断に悩んでいる
- ダイキン工業の株価下落理由が知りたい
ダイキン工業 会社概要
世界的エアコンメーカー
世界首位級のエアコン(空調機)メーカー。日本国内では業務用エアコンで1位、家庭用エアコンで2位のシェア。欧米など海外にも積極的に展開するグローバルメーカーであり、化学製品なども手掛けています。
事業ポートフォリオ
- 空調・冷凍機:空調・冷凍機製品の製造(施工含む)販売
- 化学:フッ素化学製品等、化学製品の製造・販売
- その他:油圧機器、電子システム事業など
意外ですが、半導体の製造プロセスで用いられるフッ素化学製品も手がけている「隠れ半導体銘柄」でもあります
海外比率
海外比率は8割強。米国と欧州で約5割を占めています。中期経営計画では高成長が見込まれるインドを重要拠点とし「インドの一大拠点化」を掲げています。
為替予約等でリスクヘッジはしているものの、ドル・ユーロに対する為替の影響はかなり大きいです
ダイキン工業 過去業績
売上/営業利益率
業績上昇/下落理由
主力の米国が業務用を中心に堅調に推移しており、不動産不況で不振の中国市場を補い、業績拡大傾向。円安の効果もあり、24/3期は過去最高益を記録し、25/3期もそれを更新する予想です。
1円の円安で年間の営業利益22億円の押し上げ効果があるなど、逆に円高はマイナスに振れるので注意
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
ここ数年ROEは伸びておらず、やや頭打ち感があります。配当は安定しているものの、自社株買いはほとんど行っていません。
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:30.79%
- 有利子負債額:8120億円
- 現金等:6340億円
- 流動比率:174%
財務の健全性は?
有利子負債比率、自己資本比率ともに及第点の水準。流動比率も高く、財務の懸念点は特に見当たりません。
配当/配当性向
- 配当利回り:1.89%
- PER:18.56倍
- PBR:1.77倍
- 株主優待制度:なし
株主還元方針/配当政策
安定的かつ継続的に配当を実施していくことを基本に、連結純資産配当率(DOE)3.0%を維持するように努めるとしています。
ダイキン工業 株価推移
年初来パフォーマンス
2024/08/10までの年初来パフォーマンスは上図の通り。8月にかけて株価急落の影響もあり、年初来で大幅なマイナスとなっています。2023年6月に3万円近い株価をつけたものの、低迷している状況となります。
株価下落理由
8月頭の日経平均暴落に加え、25/3期1Q決算がコンセンサスを下回ったことが要因だと考えられます。営業利益は前年同期比-2.1%となり、円安効果を期待されたものの、欧米を中心にエアコンの需要環境が想定以上に厳しくなっていることが嫌気されています。
日経平均の暴落で為替が円高に触れたことも、海外比率の高い同社にはマイナス材料となります
円高が進むと同社の業績にはマイナスであることから、今は少し手が出しづらいタイミングではないでしょうか
ダイキン工業 まとめ
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