【ヒューマンHD】株価上昇の理由は?中期経営計画の内容や将来性を考察
直近1年で40%以上株価上昇のヒューマンホールディングス。元々株価が割安だったことに加え、リスキリングが注目を集めていることで同社の事業にも注目が集まっていると考えられます。今回はそんなヒューマンHDの会社概要を見ていきます。
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- ヒューマンHDがどのような会社か知りたい
ヒューマンホールディングス会社概要
人材事業
ヒューマンアカデミー(教育事業)、ヒューマンリソシア(人材事業)などを中核子会社に有する持株会社。設立は2002年で、東証スタンダード市場に上場しています。
事業ポートフォリオ
売上、利益の半分以上を人材関連(人材派遣、人材紹介)が占めますが、会社の祖業は教育関連事業。今でもビジネスモデルの中心は「教育」であり、教育した人材を派遣・紹介していくあたりがヒューマンホールディングスの特徴です。
人材関連事業の中でも、RPAの導入支援なども展開しており、旬なジャンルに積極的にビジネスチャンス見つける印象です。他にも介護事業や、プロスポーツチーム(バスケ、eスポーツ)も有しています。
ヒューマンHD過去
売上/営業利益率
緩やかにではありますが、売上は右肩上がりに成長。営業利益率の低さは気になりますが、直近は利益率の高いRPA導入支援が好調。
社会人のリスキリングや、海外人材への日本語研修など、今後も日本では追い風になりそうな事業を展開しており、成長期待は高いと考えています。
EPS/ROE
主力の人材派遣は景気に左右されやすい傾向があるので注意が必要。ただ、中長期的には日本企業の人材不足は避けられず、得意とする建設業界を中心に需要は底堅いです。
となると、自社従業員の確保も重要になりますので、足元では従業員の賃金アップや従業員確保のための費用で、一時的に利益を圧迫しています。
自己資本比率/キャッシュ
有利子負債は113億円で、有利子負債比率は76.59%。自己資本比率は良化傾向ですが、30%と高くないです。流動負債が多いことに起因してますが、そのうちの約4割は「契約負債」が占めます。これは教育関連事業における、「入学金」を契約負債(前受金)という形で処理しているためです。
入学金は受領後返金の義務はありません。会計上「負債」という扱いになっていますが、自己資本比率は数値以上に悪くないと言えます。
配当/配当性向
- 配当利回り:3.21%
- PER:9.27倍
- PBR:0.91倍
- 株主優待制度:なし
これまでは配当性向20%に業績連動の配当としていましたが、企業価値向上施策の一環として株主還元を高める方針に変更。配当性向を30%に変更したことで、配当利回りが高まっています。
また、流通株式比率が上場維持基準(25%)に達していない(20.85%)ことから、自社株買いなど、流通株式比率の改善も並行して進めています。
ヒューマンHD競合比較
※2023年11月1日時点
収益性はライクに劣りますが、ヒューマンホールディングスは株価水準がいずれも低いことに注目です。有利子負債額はほぼ同額ですが、現金は倍以上保有しています。
現金から有利子負債額を引いても、現状の時価総額以上になることからも、だいぶ割安な水準と考えても良いのではないでしょうか。
ヒューマンHD株価
直近1年で株価は40%以上に上昇。競合他社を大きく上回っていることが分かります。これは、もともと割安で評価されていたことやリスキリング銘柄として注目を集めていることも理由であると考えられます。
ただ、長期で見ると決して高すぎるというわけではありません。
まとめ
- 収益性こそ低いものの、緩やかに業績拡大傾向
- リスキリングや外国人材派遣など、国内の需要に合った事業を展開で今後も期待
- 財務は問題なく、株主還元方針の変更により、配当も高配当株の水準に
- 手元に現金ふんだんに持っている割に株価は低評価
- 評価が見直されることによる株価上昇および配当に期待できる銘柄
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