【コスモス薬品】連続増収も株価下落の理由とは?株主優待廃止で今後どうなる?
新NISA効果に期待の2024年は、年初から20%超の株価下落。高PERの割にEPSが伸び悩んでおり、円安の加速が逆風であることが理由や株主優待の廃止が要因であると考えられます。
今回はそんなコスモス薬品の株価下落の背景や、同社の事業内容を考察していきます。
- コスモス薬品への投資判断に悩んでいる
- コスモス薬品の株価下落理由が知りたい
コスモス薬品 会社概要
ドラッグストアコスモス運営
福岡県を本社に構え、九州を地盤に西日本を中心に展開する「ドラッグストアコスモス」を運営する企業。食料品、医薬品等を軸に低価格戦略で積極的に店舗の拡大を続けています。
関東圏への出店にも意欲的で、さらなる店舗拡大を狙います
事業ポートフォリオ
セグメントは医薬品・化粧品等の小売業という単一のセグメントで事業を展開しています。製品別の比率を仕入れベースでグラフ化したのが上図の通り。食品関係の割合が圧倒的に高いことが分かります。
薬局と括られますが、食品が充実しており、どちらかというとスーパーに近い業態であることがコスモス薬品の特徴です
海外比率
海外での売上はなく、日本国内のみでの事業展開となります。
コスモス薬品 過去業績
売上/営業利益率
業績上昇/下落理由
順調に店舗拡大戦略が続いており、売上は右肩上がり。一方で原材料高の影響や電力費、人件費増等の影響を受けて営業利益率は低下傾向となります。
低価格がウリなだけに価格転嫁は限定的であり、利益率は低下傾向となります
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
ROEは右肩下がり。EPSも2021年をピークに伸び悩んでいる状況になります。関東圏などへの出店攻勢を進めており、再び上昇軌道に乗れるかどうかに注目です。
配当政策にも新規出店の資金に充当するとしており、株主還元等よりも成長投資に軸足を置いています
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:6.04%
- 有利子負債額:128億円
- 現金等:459億円
- 流動比率:71.1%
財務の健全性は?
流動比率の低さが気になりますが、同社は掛けでの売上がほとんど無く、売上は現金で即回収できています。有利子負債は少なく、フリーCFも安定してるので財務の懸念点は低いと考えられます。
流行りのポイントシステムには手を出さず、支払いは商品券等を除くと現金のみのスタイルとなります
配当/配当性向
- 配当利回り:0.91%
- PER:23.10倍
- PBR:2.45倍
- 株主優待制度:なし※24/5期をもって廃止
株主還元方針/配当政策
安定的・継続的な配当による利益還元を実現すると同時に、内部留保を確保し適切な再投資にあてることを基本方針としています。
10年以上連続増配銘柄!ただ、株価の上昇と配当性向はそこまで高くないことから、配当利回りはさほど高くありません
株主優待
保有株式数と保有期間に応じて買物優待券か全国共通おこめ券のどちらかが贈呈されます。詳しくは会社HPをご確認ください。
ただ、今年をもって廃止を発表しており、これが株価の下落にもつながっています
コスモス薬品 株価推移
直近1年パフォーマンス
2024/08/30を起点とした直近1年のパフォーマンスが上図の通り。好調な日経平均を尻目に1年を通じてマイナスパフォーマンス。新NISAが期待されている2024年に入ってからは下落が止まらなかったものの、8月以降はやや持ち直してきています。
株価下落理由
EPSが伸びてないことと、円安の加速により同社の事業環境にとって逆風が吹いていることが理由だと考えられます。もともとPERが20倍台後半と高く、成長期待があるものの、EPSが軟調なことから期待値に届いてないと判断されているのではないでしょうか。
また、通期決算にて株主優待の廃止を発表したことも株価下落を後押しさせました
コスモス薬品 まとめ
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