【JR東日本】なぜ株価上がらない?インバウンド需要で業績回復も株価下落の理由とは
2024年は3末の権利落ち以降軟調な株価推移となり、年初来マイナスのJR東日本。今回はその理由とJR東日本の投資妙味について考察していきます。
- JR東海への投資判断に悩んでいる
- JR東海の株価下落理由が知りたい
東日本旅客鉄道 会社概要
日本最大の鉄道会社
東日本を中心に旅客鉄道を運営する日本最大の鉄道会社で、通称JR東日本。東北・関東・甲信越地方と静岡県一部地域の1都16県が営業区域。ホテルや商業施設、電子マネーSuicaなども同社が展開しています。
事業ポートフォリオ
- 運輸:旅客運送事業、旅行業、清掃整備業、駅業務運営業など
- 流通・サービス:小売・飲食業、卸売業、貨物自動運送事業など
- 不動産・ホテル:ショッピングセンターの運営、ホテル業など
海外比率
日本国内での売上比率が9割を超えるため、海外売上は公表していません。
グローバル戦略としてアジア等の海外鉄道コンサルなどを推進しています
東日本旅客鉄道 過去業績
売上/営業利益率
業績上昇/下落理由
インバウンドの回復により鉄道や駅ナカ店舗、ホテルなど堅調に回復。北陸新幹線延伸や新駅の再開発が進んでいることも業績に寄与していく見込み。
2024年5月には楽天銀行との提携により「JRE BANK」を開始。輸送サービスの周辺事業の強化の一環として注目されています
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
EPS・ROEともに回復傾向とはいえ、コロナ禍前の水準にはまだ届いていません。資産の効率的な活用を目的に政策保有株式について継続的に縮減していく方針としています。
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:167.68%
- 有利子負債額:4.56兆円
- 現金等:2808億円
- 流動比率:349%
財務の健全性は?
コロナ禍で大幅に有利子負債が増加し、財務が悪化。不動産業を営んでいるため負債の多さは致し方ない部分もありますが、金利上昇局面では負担が大きいと考えられます。
営業CFは回復も、投資CFもかさんでいることから、フリーCFはコロナ前には届いてません
配当/配当性向
- 配当利回り:2.08%
- PER:13.50倍
- PBR:1.04倍
- 株主優待制度:あり
株主還元方針/配当政策
業績の動向を踏まえた安定的な配当の実施及び柔軟な自己株式の取得を基本方針としています。28/3期を最終とする中期経営計画では中長期的に総還元性向40%、配当性向30%を目指すとしています。
ただ、コロナ禍以降は自社株買いは行っていません
株主還元方針/配当政策
保有株式数に応じた自社営業路線内で使える「株主優待割引券」を贈呈しています。詳しくは会社HPをご確認ください。
東日本旅客鉄道 株価推移
直近パフォーマンス
2024/06/17までの年初来パフォーマンスは上図の通り。年度末に向けて上昇していたものの、それ以降は一貫して下落しており、年初来マイナスパフォーマンスに。2015年には4,000円を超えていた株価は40%近く下落しています。
長期で見ると株価のサイクルがあるように見えます
株価下落理由
特別大きな材料はありません。ただ、JR各社や東武鉄道をはじめとした私鉄も6月以降大きく下落しており、陸運業全体で低迷しています。
5月頭の決算以降下げていることから、25/3期予想を見てインバウンド回復の期待が一巡したと判断されたことも株価下落の一因だと考えられます。
東日本旅客鉄道 まとめ
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