【朝日ネット】2020年をピークに株価下落の理由は?5期連続増配予想も低浮上株
今期過去最高益を更新予定の朝日ネットですが、2020年6月の株価から半減以下。今年も日経平均にアンダーパフォームしている状況が続きますが、今回はその理由に関して考察していきます。
朝日ネットへの投資を検討中の方や気になっている方はぜひご覧ください。
日米高配当株投資を中心に投資歴は5年目を迎え、年間配当金は30万円オーバー。保有銘柄の評価益はプラス40%超。
数字(業績)だけの分析だけではなく、コンサル時代の経験も活かした事業分析や考えうるリスクなど、独自の視点で解説してます!
朝日ネット会社概要
会社概要
1988年に朝日新聞者がパソコン通信を提供するASAHIパソコンネットの提供を開始したことがスタート。2000年に独立し、インターネット接続サービス(ISP)事業をメインに展開しています。
「ASAHIネット」というサービス名で展開してますが、速度の安定性や顧客対応力により、満足度の高いプロバイダとして知られています。実際に、SNSで口コミ見ても、満足度の高いレビューが結構ありました。
ASAHIネット
「ASAHIネット」は、月額の課金形態となっているため、いわゆるストック型のビジネスモデルとして安定収益源になっています。
「v6 コネクト」はVNE事業者として、ISP事業者に対してネットワーク設備や、運用機能等を提供。「manaba」は自社で開発を手がけるクラウド型の教育支援サービスとして、教育機関向けにサービスを展開しています。
朝日ネット過去業績
売上/営業利益率
月額課金形態の「ASAHIネット」が主力のため、ストック型で安定した収益を上げていることが分かります。顧客満足度が高いため、解約が少ないというのも安定している大きなポイントですね。
EPS/ROE
設備投資で凹む年もありますが、安定していることが分かります。EPSも8%が一つの基準とされる中、10%超の高水準です。
自己資本比率/キャッシュ
有利子負債も抱えておらず無借金経営。自己資本比率も高く、逆に資本過多とも捉えられますが、今年自社株買いを行うなど、株主還元手厚く。
配当/配当性向
今期も増配を予想しており、5期連続増配となります。配当利回りも調査時点(2023/10/13)で3.8%と高配当の水準です。
朝日ネット株価
コロナ禍のDX需要によるニーズの期待から、株価急騰。一時は1,400円台まで上がりましたが、ここ最近は600円台をキープ。
年初来の動きを日経平均と比較したのが、上図です。年初来プラスではありますが、好調な日経平均と比較すると寂しい水準であることが分かります。
株価低迷理由
manaba
主力の「ASAHIネット」の売上が頭打ち状態であること。「v6 コネクト」を提供するVNE事業こそ伸びていますが、リソースを投下している「manaba」が低迷していることも一因と言えそうです。
24/3期1Q決算
1Q決算において、経常利益前年比-22.3%、最終利益前年比-21.4%と非常に厳しい業績を発表しています。最高益を更新予定の今期だけに、ネガティブサプライズとなってしまったことも株価が重い理由と言えそうです。
売上は前年並でしたが、売上原価が上昇。一時的な通信費、業務委託費の増加のためとしていますが、2Q以降の巻き返しができるかが注目ポイントとなりそうです。
まとめ
- ストック型収益事業を主力に、安定した業績で今期も過去最高益予想
- 財務は固く、配当も5期連続増配予想で高配当水準
- 株価は2020年8月から半減以下の水準で、今期も日経平均をアンダーパフォーム
- 低迷の理由は、1Q決算が悪かったことと、主力及び注力製品の不振
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