バリュー株の判断基準や探し方が知りたい!【EV/EBITDA倍率編】
「バリュー株」ってよく聞くけど、具体的にどのように探せば良いの?
バリュー株の定義はいろいろあるけど、今回は「EV/EBITDA倍率」を使った探し方を紹介します!
- バリュー株の探し方を知りたい
- バリュー株を探すための考え方を学びたい
- EV/EBITDA倍率とは何かを知りたい
EV/EBITDA倍率とは?
バリュー株を見つけるための指標
EV/EBITDA(イーブイ/イービッダー)とは企業の稼ぐ能力に対して企業価値がどの程度で評価されているかを測る指標です。具体的には、EV(企業価値)がEBITDAの何倍かを測ることで求めることができます。
EV/EBITDA倍率=EV(企業価値)÷ EBITDA
上記で求めることができ、値が小さいほど稼ぐ力(EBITDA)に対してEV(企業価値)が低く評価されており、割安と考えることができます。
◆A社
EV:100億円
EBITDA:20億円
EV/EBITDA倍率=100÷20=5(倍)
◆B社
EV:150億円
EBITDA:50億円
EV/EBITDA倍率=150/50=3(倍)
この場合、B社の方が倍率が低く割安と考えることができます。
本来は企業買収の際、企業価値に対して何年で回収できるかを測定する指標とされていましたが、投資の世界でもバリュー株を見つけるための指標として活用されています。
EV(企業価値)の求め方
では、EV(企業価値)とは何か?ですが、本指標を求める場合はEVを以下の式で求めることができます。
EV=時価総額+有利子負債−現金
要はその企業を買うのにいくら必要かだと考えてください。企業の値段である時価総額に加え、その企業が借金(有利子負債)を抱えてる場合はその金額も払う必要があるため、その値をプラスします。
また、現金を有しているのであればそれを支払いに充てることができるのでマイナスすることで求めることができます。
厳密には固定資産の価値を再評価したりして企業価値は決まりますが、ここでは上記のように求めます。
EBITDAの求め方
EVの求め方が分かったところで、「稼ぐ力」を表すEBITDAは以下のように求めます。
EBITDA=営業利益+減価償却
「稼ぐ力」なので営業利益で良いのでは?なぜ減価償却を足す必要があるのでしょうか?
営業利益とEBITDAの違いは簿価上の稼ぐ力か、キャッシュフロー上の稼ぐ力かの差になります。ここでは後者のキャッシュフロー上の稼ぐ力であるEBITDAを使って求めます。
割安銘柄の見つけ方
スクリーニング方法
「探すの大変そう…」と感じるかもしれませんが、意外と簡単にスクリーニングすることができます。ここではマネックス証券の銘柄スカウターを使った方法をお伝えします。
銘柄スカウターの画面に入ったら、赤枠内の「10年スクリーニング」をクリックします。その次に「新規作成」→「条件を追加する」ボタンを押すと、下図のようなウィンドウが立ち上がります。
このウィンドウが立ち上がったら、①分析指標のタブを押し、②EV/EBITDAチェック欄にチェックを入れて右上の「決定」ボタンをクリックします。
※その他、検索条件を追加したい場合は任意で項目のチェックを入れてください。
するとEV/EBITDAを使ってスクリーニングを行うための条件を設定する画面に遷移します。ここで上限値、下限値を入れてスクリーニングします。
マネックス証券の銘柄スカウターは口座開設で無料で使えるので、気になる方はぜひ!
割安の基準は?
EV/EBITDA倍率の平均は8〜10倍と言われてます。ただ、下限を8倍に設定すると1771社(3930社中)もヒットしてしますので、5倍以下(834社)くらいで検索するのが個人的にはおすすめです。
加えて自分の好みに合う諸条件を追加して検索すると、より良い銘柄が見つかると思います。
例)高配当株が好きな方であれば、配当利回りの下限を3.5%に設定するなど
注目銘柄
EV/EBITDA倍率5倍以下、配当利回り2.5%以上でスクリーニングし、個人的に気になる4銘柄をピックしました!
シイエム・シイ<2185>
- 業種:サービス業
- EV/EBITDA倍率:1.5倍
- PER:8.88倍
- PBR:0.86倍
ミタチ産業<3321>
- 業種:卸売業
- EV/EBITDA倍率:4.3倍
- PER:8.67倍
- PBR:0.69倍
ケイヒン<9312>
- 業種:倉庫・運輸関連業
- EV/EBITDA倍率:2.8倍
- PER:5.82倍
- PBR:0.48倍
イエローハット
- 業種:卸売業
- EV/EBITDA倍率:4.9倍
- PER:8.20倍
- PBR:0.77倍
まとめ
- EV/EBITDA倍率は企業価値に対するその企業の稼ぐ力を測る指標
- 倍率が小さいほど過小評価されており、割安と考えられる
- EV/EBITDAを活用したスクリーニングはマネックス証券で簡単にできる
- EV/EBITDAに加え、配当利回りなど自分の投資法にあった条件を加えることでより自分好みの銘柄が見つかる
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