【ミタチ産業】注目の半導体関連も株価は超割安水準!強みや将来性は?
24/3期は減益予想も比較的高いROEを誇る半導体・電子部品商社のミタチ産業。それにも関わらず、株価は割安に評価されている同社の強みやリスク、将来性について考察していきます。
- ネットネット株を探している
- PBR1倍割れの割安株を探している
- ミタチ産業への投資判断に悩んでいる
ミタチ産業
エレクトロニクス商社
1976年設立、半導体・電子部品を中心としたエレクトロニクス専門商社。
強み・特徴
本社は愛知県名古屋市に構えており、主要取引先はアイシングループ、ブラザー工業など地場のメーカーが多く、古くからの付き合いが強みの源泉。
事業ポートフォリオ
- 半導体:汎用IC、ダイオード、トランジスタなど
- 電子部品:抵抗器、コンデンサ、コネクタなど
- ユニット・アッセンブリ:受託加工、組込みシステム
- その他:チップマウンター、はんだ印刷機など産業機器
製造部門も
フィリピンの現地子会社にて情報機器端末の受託生産を行うなど、製造機能も一部持ち合わせています。
デンソー
東芝デバイス&テクノロジーが保有しているデンソーに係る販売商流をミタチ産業へ移管。今後はミタチ産業がデンソーへの販売窓口となると予定です。
アイシン、デンソーなど地場メーカーとの結びつきの強さを感じますね。
海外比率
海外比率は3割強。中でも中国の占める割合が高くなっています。
ミタチ産業過去業績
売上/営業利益率
業績上昇/下落要因
コロナ禍でのサプライチェーンの混乱による半導体需要などを背景にここ数年は利益率が大幅上昇。24/3期はその反動減もあり、減益予想となります。
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
ROEは波があるも8%超えてる年が多く収益性は高い。ただ、資本政策に関する言及はほとんど行っておらず、資本コストを意識した経営も「検討する」にとどめています。
現中経は今期が最終年。新中計でこの辺に言及するか期待!
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:11.04%
- 有利子負債額:14.4億円
- 流動比率:262%
財務の健全性は?
有利子負債以上に現金を有しており実質無借金経営。その他いずれの指標も全く問題ありません。
配当/配当性向
- 配当利回り:3.13%
- PER:9.08倍
- PBR:0.73倍
- 総還元性向:30.5%
- 株主還元制度:なし
株主還元方針/配当方針
安定的な配当に配慮するとともに業績に裏づけされた利益配当を基本とするとしています。具体的な目安として連結配当性向は30%程度と公表しています。
23/3期の記念配当(10円)を差し引いても24/3期は減配となります。
自社株買い
ここ10年自社株買いはほぼ行っていません。
ミタチ産業競合比較
PER/PBRの割安度
マクニカなどPBRが2倍を超える銘柄もある半導体商社ですが、ミタチ産業と同規模の小型銘柄はいずれも割安水準。商材を持たない商社だけに、今後の競争激化も懸念されていると考えられます。
仕入先との販売契約(例:伯東)など、熾烈な競争が繰り広げられています。
ミタチ産業ネットネット株指数
ネットネット株については以下をご参照ください。
直近の決算短信と2024/02/28時点の時価総額でネットネット株指数を計算すると以下となります。
- 正味流動資産=122億円
- 時価総額=101億円
- ネットネット株指数=0.82
※1億円以下切り捨て
ネットネット株指数は0.82と基準の1を大きく下回っており、かなり割安で評価されていることが分かります。
ネットネット株の中では業績も堅調な銘柄!きっかけ次第で大化けもあり得ると考えています。
ミタチ産業株価
株価上昇/下落理由
直近一年は日経平均を大きくアンダーパフォーム。特に24/5期予想(大幅減益予想)を公表した7月頃から株価が大幅に下落。その後、上方修正をするも軟調な展開が続いています。
リスク
アイシングループをはじめとした自動車産業への依存度が高く、自動車産業の需要やアイシングループとの取引状況に影響されることはリスクと考えられます。
また、販売先だけではなく仕入先との契約も重要。ミタチ産業の場合は東芝グループが主要な取引先であり、こことの商流が変わったりすることがあれば伯東のように影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。
ミタチ産業まとめ
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