【さくらインターネット】株価上昇/下落の理由は?テンバガー銘柄の将来性やリスクを考察!
政府からの支援や政府クラウドへ認定されたことを追い風に株価急騰のさくらインターネット。足元では大きく調整する場面も見られますが、投資妙味はあるのか?について考察していきます。
- さくらインターネットへの投資判断に悩んでいる
- さくらインターネットの株価上昇/下落理由が知りたい
さくらインターネット会社概要
クラウドサービス主力
大阪府大阪市に本社を構えるインターネットサービス事業者。自社でデータセンターを有し、クラウドサービスを主に展開しています。
強み・特徴
Amazon、Google、Microsoftなど海外のメガクラウドが強い中、国内の代表的なデータセンター事業者としてのポジションを築いています。
ただ、資金力豊富な米大手が圧倒的な世界シェアを誇る市場でもあります。
事業ポートフォリオ
- クラウド:パブリッククラウドサービス「さくらのクラウド」共有ホスティングサービス「さくらのレンタルサーバ」など
- 物理基盤:顧客の通信機器類を設置できるスペースや回線などを貸与
- その他:前述の主たる業務に付帯するサービス
海外比率
海外比率は10%未満のため詳細は公表していません。基本的には国内が主戦場となります。
さくらインターネット過去業績
売上/営業利益率
業績上昇/下落理由
コロナ禍のDX需要拡大により21/3期にかけて業績上昇。その後、政府系大口案件の契約終了などもあり、ここ数年は伸び悩み。米メガクラウドが順調に業績を伸ばす中、苦戦を強いられています。
圧倒的な資金力で設備投資を進めていた米大手と比べると、技術力の差は否めません。
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
資本政策に関する取り組みに関しては特に言及がありません。
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:45.46%
- 有利子負債額:38億円
- 現金等:48.1億円
- 流動比率:90%
財務の健全性は?
有利子負債の他にリース債務(約56億円)も抱えているため、自己資本比率は低め。流動比率が低いのは前受金(流動負債)が高いからです。盤石な財務というよりは成長投資フェーズと考えられます。
配当/配当性向
- 配当利回り:0.11%
- PER:106.22倍
- PBR:5.42倍
- 株主優待制度:あり
株主還元方針/配当政策
持続的成長と安定した収益体質を実現しつつ、株式価値の向上と安定配当の継続を両立させたいと考えているとしています。19/3期、23/3期と自社株買いも実施しています。
配当利回り見て分かるように、配当目的の投資には不向きです。
株主優待
期末と中間の年2回500円分のQUOカードを贈呈しています。詳細は会社HPをご確認ください。
さくらインターネット株価
直近1年のパフォーマンスは上図の通り、一時は10倍以上の急成長を遂げています。一方で足元は急落する場面もあり、仕手株ではないかという見方もされています。具体的な上昇/下落の理由は以下の通りです。
上昇理由①政府の資金援助
AI関連などで顧客からの引き合いが増えていることを受け、米エヌビディアからGPUの調達など総投資額130億円を投じてクラウドの整備を急ぐ同社に政府も支援。
費用の半分は経済産業省から支援を受ける見通しであるとし、政府支援のもと需要拡大が見込まれるAI関連需要の取り込みに期待が集まったのが2023年夏頃の話です。
調達が困難と言われるGPUですが、政府がエヌビディアのCEOと会談するなど全面バックアップしてます。
上昇理由②政府クラウドに認定
2023年11月にはさくらインターネットが「ガバメントクラウド(政府クラウド)」に国内企業で初めて認定。2025年度末までに技術要件を満たした上でサービスを開始するよう、政府から求められています。
これまではAmazon、Google、Microsoft、Oracleの米4社が選ばれていましたが、経済安全保障の観点で国産クラウドに白羽の矢が立った形となったことで、さらなる需要の拡大に期待が集まりました。
ただ「技術要件を満たした上で〜」とあるように、まだ見通しが立ったわけではないんですね。
下落理由
特に下落につながる大きなニュースがあったわけではありません。短期的な需給で株価は急騰していましたが、実態以上の過熱感に株価が見直されたと考えられます。
- DX需要増加の一方で業績は伸び悩んでいる
- 政府クラウドに認定されるも、まだ技術要件は満たしていない
一方でPERは300倍を超える状況は少し異常という声も少なくありません。政府の補助もありますが、米大手の投資額と比べると影響度合いには疑問符も残ります。
業績以上に期待値で株価が上がっていたので、その反動が大きかったと考えられます
さくらインターネットまとめ
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