【ユシロ化学】なぜ株価大きく上昇?1年で2.5倍以上に伸びた理由と将来性を考察
直近1年で株価2.5倍以上で急成長のユシロ工業。低PBR株にも関わらず、24/3期の業績が大きく伸びていることがその要因です。今回はその背景や、ユシロ化学がどのような会社なのかを考察していきます。
- ユシロ化学工業への投資判断に悩んでいる
- ユシロ化学工業の株価上昇理由が知りたい
ユシロ化学会社概要
金属加工油剤メーカー
東京都大田区に本社を構える、国内シェアトップクラスの金属加工油剤メーカー。自動車産業や航空産業向けの切削油剤を中心に、商業施設などに用いる床用ワックスなどを手がけています。
事業ポートフォリオ
製品でセグメント分けは行なっておらず、油剤一本で事業を展開しています。電気自動車(EV)のモーターコイル加工に使う油剤も商機と捉えており、EV関連銘柄としても注目されています。
海外比率
海外比率は6割強。南北アメリカはアメリカのほか、ブラジル、メキシコなど主に自動車の生産拠点で販売先となります。
ユシロ化学会社概要
売上/営業利益率
売上上昇理由
自動車生産の回復により金属工作用油剤の需要が急増。EV用モーターコイルの加工に使う油剤需要も増え、大幅増収増益となる見込みです。
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
24/3期を最終とする中期経営計画ではROEの目標を8%と掲げていますが、具体先に関する言及はありません。
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:21.17%
- 有利子負債額:73.4億円
- 現金等:73.3億円
- 流動比率:193%
財務の健全性は?
いずれの指標も及第点の水準であり、財務は問題ありません。
配当/配当性向
- 配当利回り:3.14%
- PER:9.61倍
- PBR:0.75倍
- 株主優待制度:なし
株主還元方針/配当政策
持続的な成長につながる投資を優先するとしつつ、安定的・持続的に配当を行うことを基本方針としています。目安としては配当性向30%以上と掲げています。
自社株買いは実施していません。
ユシロ化学株価上昇理由
直近1年のパフォーマンスを日経平均と比較したのが上図。日経平均を大きくアウトパフォームしており、直近1年で2.5倍以上に株価が伸びていることが分かります。主な理由は以下の通りです。
①24/3期業績予想
5/12に24/3期の業績予想を発表。23/3期は前期比減益になったのに対し、24/3期は前期比65%増益(経常利益)と大幅増益に加え、前期比プラス20円の大幅増配となる見込みであることから株価が急騰しています。
元々PBR0.5倍以下の超割安だったことも、株価が急騰した一因となります。
②相次ぐ上方修正
その後も四半期決算のたびに好決算及び業績の上方修正を発表。主な流れとしては以下の通りです。
- 第1四半期:経常利益予想を従来の23.8億円から36.8億円と54.6%上方修正し、配当も25円→35円に増額修正
- 第2四半期:中間決算にて営業利益が前年同期比4.8倍に。特に第2四半期の変化率が6.4倍。
- 第3四半期:経常利益予想を36.8億円から47.7億円と29.6%上方修正し、年間配当も増額を発表
このように四半期ごとにサプライズを更新した結果、株価が2.5倍以上に伸びています!
ユシロ化学まとめ
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