【Q&A】新NISA(成長投資枠)で高配当株投資はおすすめしない?
新NISAで配当目的の投資は勿体無いと聞いたことがあるのですが、やはり避けた方が良いでしょうか?
確かに非課税メリットは受けにくいです。ただ、リスクの取りすぎも怖いと思うので高配当MAG.おすすめの投資法は最後に。
非課税メリットについて
新NISAとは
おさらいですが、新NISAとは2024年から始まった新たな非課税投資制度のこと。通常では投資で得られた「売却益」や「配当金」には20.315%の税金がかかりますが、新NISA枠で購入した場合はこれらが0になります。
配当の場合
高配当株の代表格「日本たばこ産業(JT)」の株を100株買ったと仮定します。
◆日本たばこ産業(JT)※2024/02/15時点
株価:3,880円(合計額:388,000円)
配当利回り:5%
この場合、得られる配当金額は19,400円になります。通常であればここから税金がかかりますので、分かりやすく20%と仮定すると3,880円を税金として収める必要があります。
ただ、新NISAを活用するとこの税金が不要になりますので3,880円分が非課税になるわけです。
株数が増えていくと馬鹿にならない金額になっていくので、これでもかなり大きいです。
売却益の場合
日本たばこ産業(JT)の株を1年前に購入していて、1年後の本日売却したと仮定します。
◆購入時 ※2023/02/16時点
株価:2,778円(合計額:277,800円)
◆売却時 ※2024/02/15時点
株価:3,880円(合計額:388,000円)
差額110,200円
JTは1年で約40%株価が上昇しているため、11万円以上の売却益(キャピタルゲイン)を獲得。本来であればここに20%(便宜上端数カット)で22,040円の税金が発生します。
ただ、新NISAを活用するとこの税金が不要になりますので22,040円分が非課税になるわけです。
どちらが得?
ここで冒頭の質問者さんの質問に戻ります。
新NISAで配当目的の投資は勿体無いと聞いたことがあるのですが、やはり避けた方が良いでしょうか?
JTの例からも分かるように、非課税のメリットを受けやすいのは売却益となります。もちろん、売却益目的の場合でも保有していれば配当を得ることができるため、プラスアルファ配当分の非課税メリットも享受することができます。
累進課税ではありませんので、利益が10万円でも100万円でも税率が変わらないことを考えると、新NISA枠は売却益を狙って行った方が非課税メリットを最大化できると言えます。
新NISAで狙いたい銘柄群
とはいえ、いきなり売却益目的と言われてもどんな銘柄を買えば良いか迷うと思います。非課税枠とはいっても利益が出ないことには意味が全くありません。
いきなりグロース株に手を出して元本割れした銘柄を塩漬けし続けるみたいな末路にならぬよう、高配当MAG.では以下のような銘柄群に注目しています。
- 割安に放置されている中小型バリュー株
- 中成長中配当株
①割安中小型バリュー株
2023年から2024年にかけてはバリュー株の中でも大型株が中心に良いパフォーマンスをあげています。海外マネーの流入や、東証が要請する資本コストを意識した経営へのシフトが比較的早く進んだことが理由に挙げられます。
一方、逆の理由で中小型株は出遅れています。これら中小型株への見直し買いが入ることで、株価の上昇を狙うことができると考えています。何より、すでに安値で放置されますので下落余地も限定的です。
そういった意味も合って抽出したのが以下記事で紹介してる6銘柄です。
②中配当中成長銘柄群
2つ目は配当利回りこそ高配当とは言えない2〜3%前後ながら、業績を安定して成長させている銘柄群です。元本割れを防ぐため、最低限の配当は得つつ株価の上昇を狙っていくスタンスです。
グロース株は通常成長投資に注力するため、あまり配当は行いません。一方で高配当とは言えないまでも配当を出しているということは、グロース株よりは1段階成熟している企業とも言えます。
以下の投資方針/企業分類で言うところの「B」のイメージです。
ヤクルト、ビジネスエンジニアリング、ナカニシ、味の素、富士フイルムなどの企業がここに該当します。まとめ希望が多ければ、この辺も一つの記事にします。
いずれも高配当株投資には不向きでも、今後の利益成長及び株価上昇が狙える銘柄群です。
まとめ
- 新NISAでは売却益が狙える銘柄の方が非課税メリットが大きい
- とはいえ、いきなりグロース株に手を出すのは得策ではない
- 本サイトでは割安中小型グロース株、中配当中成長銘柄に注目
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