【北興化学】株価上昇の理由は?野村マイクロの筆頭株主としても注目銘柄を考察
上場来高値を更新するなど株価上昇中の北興化学。累進配当を導入した新中期経営計画や、同社が筆頭株主の野村マイクロの株価急騰・増配などによる期待から株価が上昇していると考えられます。
今回はそんな北興化学とはどのような会社なのかについて考察していきます。
- 北興化学の投資判断に悩んでいる
- 北興化学の株価上昇理由が知りたい
北興化学工業 会社概要
小型化学メーカー
農薬を主に事業展開する小型化学メーカー。1950年創立で旧野村財閥系の企業となります。
野村マイクロの筆頭株主
半導体製造プロセスに用いる超純水製造装置メーカーの「野村マイクロ・サイエンス」は北興化学が分岐してできた会社であり、現在も株式の10%強を有する筆頭株主となります。
事業ポートフォリオ
- 農薬:除草剤、殺菌剤など
- ファインケミカル
- 医農薬分野:医薬、農薬原料及び中間体
- 電子材料:半導体封止剤用の硬化促進剤、フォトレジスト用のモノマー原料
- 樹脂分野:石化用触媒、その他樹脂用料
- その他:食品飼料、化粧品、エネルギー等
- 繊維資材:再生繊維素材など
海外比率
海外比率は20%。アジアを中心に海外展開しています。
北興化学工業 過去業績
売上/営業利益率
業績上昇/下落理由
円安は半導体市況の好況により22/12期は過去最高益を記録。その後は原材料高の高騰や、中国市場の不況の影響を受け、利益率が低下しています。
EPS/ROE
企業価値向上策/資本政策
PBR1倍割れを課題視しており、株主還元方針の変更や財務戦略など改善に向けた取り組みは積極的です。
自己資本比率/フリーキャッシュフロー
- 有利子負債比率:2.14%
- 有利子負債額:10億円
- 現金等:66.3億円
- 流動比率:300%
財務の健全性は?
有利子負債以上に手元の現金を有しており実質無借金経営となります。いずれの指標も盤石で財務は健全です。
フリーキャッシュフローも毎年黒字で、投資余力や株主還元余力は高いと言えます
配当/配当性向
- 配当利回り:2.05%
- PER:12.24倍
- PBR:0.78倍
- 総還元性向:17.5%
- 株主優待制度:なし
株主還元方針/配当政策
内部留保の蓄積や成長投資とのバランスを図りつつ、利益の動向に応じた株主還元の実施を目指すとしています。2024〜2026年度の中期経営計画内では累進配当を基本方針としています。
北興化学工業 株価推移
直近1年パフォーマンス
4/29を起点とした1年のパフォーマンスは+67%と日経平均をアウトパフォーム。上場来高値を更新するなど、株価は好調。主な上昇要因としては以下の通りです。
株価上昇理由
- 野村マイクロ・サイエンスの含み益
- 野村マイクロ・サイエンスの増配
- 新中期経営計画の策定
同社が筆頭株主である野村マイクロは直近1年で5倍以上に株価が伸長。含み益が大きくなっていることから、将来的な売却益への期待が膨らんでいます。また、野村マイクロが増配を発表したことも同社の経常利益増額要因として期待を集める展開に。
2024年1月には新中期経営計画を公表。PBR1倍割れ改善に向けて累進配当を宣言するなど、取り組みに積極的であることも株価上昇の一因であると考えられます。
未だPBRは1倍未満であり、過熱しすぎている感は無いです
北興化学工業 まとめ
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