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高配当株は成熟産業の企業が多いのはなぜ?成長産業で配当利回りが高い企業はないのでしょうか?
では、今回は高配当株は成熟産業が多い理由と、成長産業ながら配当利回りが高い企業を5社紹介します!
高配当株は成熟産業に多いのはなぜ?
高配当は成長期待の低さの裏返し
企業の目的は投資家などから集めた資金を活用して、利益を最大化することです。稼いだ利益で成長投資を行い、利益を拡大させて企業価値を拡大させていきます。
一方で、利益拡大に向けた投資先が見当たらない(投資家が期待する投資対効果を残せない)場合、企業は株主還元(配当、自社株買い)といった形で利益を株主に還元していきます。
つまり、配当が高いということは配当以上の投資先が無く、成長期待の低さの裏返しとも考えることができます。
アメリカのAmazonなんかは成長投資に全振りのため、配当を全くしないことで有名です。
高配当株が多い業界
そのため、高配当株には成長期待の低い産業に属する銘柄が多くなります。では、成長期待の低い産業とはどのような産業でしょうか?
日本株においては内需型の産業が多くなっています。人口減少が見込まれる中、今まで以上に市場の拡大が見込みにくく、投資先が限定されることから株主還元を厚くすることで企業価値の低下を防いでいます。
これらの業種や企業を否定しているわけではなく、これからも安定した配当をしてくれる企業を探すことができれば、毎年の配当により複利で資産が増えていく有望な投資先であると考えられます。
成長産業ながら高配当株5選
今回は成長産業(一部の場合もあり)ながら、2024/03/03時点で配当利回りが高い企業を5社ピックアップしました。なお、本投稿における高配当の基準は予想配当利回りが3.5%以上としています。
①伯東
※2024/03/03時点
- 業種:卸売業
- 配当利回り:4.68%
- PER:20.73倍
- PBR:1.77倍
- 半導体専門商社。中でも車載向けに強く、パナソニック、富士通などに納入
- 23/3期は過去最高益も24/3期は減益となる見込み
- 仕入先の商流変更による影響など、競争激化に影響は注意が必要
- 総還元性向100%を目標としており、配当利回りは5%弱と高い
②兼松
※2024/03/03時点
- 業種:卸売業
- 配当利回り:3.78%
- PER:8.48倍
- PBR:1.39倍
- 総合商社から電子・デバイス主力の専門商社に転換
- 半導体事業等を成長領域として投資加速させていく方針
- 業績右肩上がりに上昇傾向
- 兼松エレクトロニクスの完全子会社に伴い負債が増えてる点は注意
- 安定増配傾向で配当利回りも高い
③IDEC
※2024/03/03時点
- 業種:電気機器
- 配当利回り:4.54%
- PER:13.23倍
- PBR:1.35倍
- 工場の自動化に欠かせないスイッチやセンサを扱う制御機器メーカー
- 景気敏感だが、中長期で業績は上昇傾向
- 今後も堅調な需要に期待のFA(ファクトリーオートメーション)銘柄
- 10年以上減配なく、安定増配傾向の高配当銘柄
④イーグル工業
※2024/03/03時点
- 業種:機械
- 配当利回り:3.99%
- PER:12.12倍
- PBR:0.74倍
- 自動車部品主力も半導体用や航空・宇宙産業向けも手掛ける機械メーカー
- 半導体事業拡大に向けて設備投資加速させる方針
- 主要販売先が豊田自動織機なので短期的な影響には注意
- 10年以上非減配の安定感かつ増配傾向
⑤ヤマハ発動機
※2024/03/03時点
- 業種:輸送用機器
- 配当利回り:3.64%
- PER:7.79倍
- PBR:1.21倍
- 海外比率90%超のグローバル二輪車メーカー
- マリンスポーツや半導体製造装置も事業を展開
- アウトドアブームや円安追い風で過去最高益更新中
- 半導体製造装置などを成長事業に位置付け、投資積極化する見込み
- 成長投資に積極的な一方で配当利回りも3.5%超の高配当銘柄
まとめ
- 配当の高さは成長期待の低さの裏返し
- 日本の企業の場合、内需型の産業が多くなる傾向
- 代表的な業界として建設業、不動産業、教育関連業などが挙げられる
- 高配当株の中にも半導体関連事業など、成長事業を手掛けている企業は何社かある
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ABOUT ME
投資家ブロガー(投資歴5年)/日米高配当株を中心に個別株に投資中/経歴:大手メーカー→スタートアップ→外資IT→コンサル(独立)
年間配当額は50万円オーバー!2023年10月末時点でポートフォリオの評価益は30%超え。過去持ち株の無配転落を機に銘柄選定を強化中